「ヒバクシャ 世界の終わりに」~低線量被爆の恐怖~

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  ○ラシャ・アッバース(14歳)98年、白血病で亡くなる。
父親はイランイラク戦争で戦死。  
母親は献身的に看病していたが経済制裁のため薬が手に入らなかった。
「わたしを忘れないでね」 、というメモが残された。                                                  
                             


  ○ムスタファ(10歳)
湾岸戦争中、戦場となったイラクの南部、バスラに住む少年。白血病を治療中。イメージ 2
経済制裁下にあるため薬が切れて治療が中段することが危ぶまれる。
8人兄弟の5番目。双児の兄がいる。


シネマまえばしで、ドキュメンタリー映画「ヒバクシャ 世界の終わりに」
(2003年)を見てきました。

チェック:
広島と長崎、そしてイラクアメリカを訪れ、目には見えない微量放射能による被害とその関係者を取材した社会派ドキュメンタリー。
監督は、放射能やエネルギー産業についての真実をドキュメンタリー映像で報告し続ける鎌仲ひとみ。
1945年に日本に落とされた原爆によって被爆した医師や、劣化ウラン弾のような放射能兵器で被ばくした子どもなど、彼らの姿やメッセージから核開発や核実験、原子力発電所などがもたらす放射能の恐さを突きつけられ
る。
ストーリー:
湾岸戦争で使われた劣化ウラン弾によりイラクの子どもたちは白血病に苦しめられ、その多くが命を落としていった。
一方、広島では被爆した85歳の医師が、微量の放射能がもたらす危険を訴える。
そして皮肉なことに長崎に投下された原子爆弾を生産したアメリカのプルトニウム工場の近隣地域では、50年以上も住民たちが放射能の汚染にさらされ続けていた。
                             シネマトゥデイよりhttp://www.cinematoday.jp/movie/T0001922

 
 
http://youtu.be/4YgZvIbW-FA 「ヒバクシャ 世界の終わりに」予告編





かなりショッキングな映画です。

湾岸戦争のときにアメリカが落とした劣化ウラン弾のせいで、今イラクではたくさんの子供たちが、白血病になっています。子供たちは、アメリカの経済制裁のために満足な治療も受けられずに、次々と亡くなっています。
そして、今フクシマでは、イラクより放射能値が高い場所があるのです。

アメリカのハンフォードには、かつて原爆を作った核施設があります。
核施設の風下にある家では、すべての家の住人が癌で苦しんでいます。しかし、政府は、施設と病気との因果関係を認めていません。 
そのハンフォードには、広大な農地があって、輸出用の作物が大量に作られています。そこで作られてるじゃがいもやリンゴが日本にも輸入されていて、ファーストフードのポテト等に利用されています!

世界中にいる被爆者たち。
広島・長崎の被爆者たちも、今も苦しんでいます。
しかも、広島・長崎の被爆者で今苦しんでいるのは、爆発当日の被害者ではなくて、数日たってから現地に入って被爆した低染料被爆の被害者たちなのです。

そして今、首都圏の子供たちに、低線量被爆の症状が起きています! 

この映画は、とても悲しいことですが、私たちの未来を予見する映画として、今必見なのです。 
  
 
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肥田舜太郎(85歳)
広島で軍医として働いていたとき原爆に遭遇。
その体験を通して核兵器の非人道性、そして低線量被曝の恐ろしさを伝えるために世界を巡る。また一方でヒバクシャのために様々な援護法を勝ち取る運動をしてきた。今でもヒバクシャの医療を続けている。
括弧の中の年齢はこの映画撮影時です。 
 
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