「100、000年後の安全 」

今回は、シネマテーク高崎にて「100、000年後の安全 」を見てきました。
 
 
 
本作品はフィンランドのオルキルオトに建設中の、原発から出る高レベル放射性廃棄物の最終処分場"オンカロ(隠された場所)"と呼ばれる施設に、世界で初めてカメラが潜入したドキュメンタリー作品です。
 
 
高レベル放射性廃棄物は安全な状態になるまで、10万年間かかると言われています。フィンランドでは、固い岩盤を掘削し地下500メートルにまるで地下都市のような巨大な施設を、自国の原発から出る放射性廃棄物の最終処分場として作る事を計画しています。現在の段階では正式に運用されるのは2020年を予定しています。
 
 
本作では、安全になるまで10万年を要するという高レベル放射性廃棄物を、果たして10万年間も安全に人類が管理できるのかという問題を、フィンランドの最終処分場の当事者たちに問うています。
 
                                公式ホームページよりhttp://www.uplink.co.jp/100000/
 
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10万年といわれてもピンとこないものがありますが、逆にさかのぼって10万年前とはWikipediaで見てみると、中期旧石器時代(30万年前~3万年前)のなかネアンデルタール人が広がっていて人類による文明はまだスタートしていないとのこと。
 
    
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10万年後というのは、もうSFの世界で、いったい人類がいるのかどうか、それさえも確かではありません。
この映画に出てくる科学者によると、あと6万年で氷河期がくる計算になっているそうです。
氷河期・・・・。
それをこの施設は耐えられるのでしょうか?
誰も答えを知ることはできません。
 
 
10万年たつ前に、もしこの施設から高レベル放射性廃棄物が漏れ出すことがあったら?
悲劇が訪れることでしょう。
そのとき、一体わが身に何が起こっているのか理解できる文明を持つ生物が地球上にいたなら、彼らは、今を生きる私たちを呪うでしょう。
 
 
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原子力発電所が発電を始めたのが、約50年前。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8E%9F%E5%AD%90%E5%8A%9B%E7%99%BA%E9%9B%BB%E6%89%80 原発の原料になるウランは、この映画によれば、これからせいぜい100年分くらいしかありません。
 
たった150年ほど電気を使いたいばかりに、これから10万年もの長い間、地球上のすべての生き物を危険にさらし続ける私たちは、もしかしたら、おろかな悪魔とでもいえるのでしょうか?あるいは、残酷な神?
 
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