映画の中の皆既日食~「カストラート」~

今日は、56年ぶりの日本での皆既日食でした。

皆既日食は無理でも、部分日食ならかなりの人がごらんになったのでは?
我が家では、部活中の息子が、お友達と一緒にみたと、興奮気味に教えてくれました。


さて、映画の中でも皆既日食がみられます。


18世紀のヨーロッパで、ボーイソプラノを維持するために去勢された歌手=カストラートの中でも伝説的な人物ファリネッリの生涯を、バロック調の荘厳な絵巻に仕立てた人間ドラマ。




カストラーテというのは、当時、女性が教会で歌うことは許されていなかったので、高音パートの少年が変声期によって声質を変えないままその声質を維持する為に、意図的に男子を去勢することによって始まったとされています。Σ(*゜д゜*)ノ゛


いまでは、もちろんそんなことは人道的に許されないので、存在しません。

去勢後に非常に専門的な教育を受けて美しい歌声をだせるようになり、その存在は当時のアイドルのような人気だったらしいです。(♥>д<)キャァ♡



ところで、幼少時のベートーヴェンは、ボーイソプラノとしても類稀な才能を有していたために周辺の人々からカストラートにされることが望まれたが、その父親の反対により実現しなかったそうです。
よかったね~。


しかしいくら美しい声が出せても、現代人の感覚からすると、どうしても異常というかやりすぎな感は否めませんよね。
それで、この映画も受け止められない人が多いかと思います。

芸術とは、かくも残酷なものか、あるいは、そういったことにこそ美を感じるのか・・・、どうでしょう。

     ファリネッリイメージ 1

この映画でのカストラートの美しい声は、なにせ現存しない存在の再現、ということで、歌を2分割して、高音域は女声のソプラノ歌手、低音域は男声のカウンターテナーが担当して、2パート分の録音を用意して男声歌手の声質に近づけ、映画の画面と合成したそうです。Σ(´'0'`)スゴッ


さて、この映画の皆既日食は、1724年か1733年のものと思われます。
映画では、貴族の皆様方が、裸眼でガン見してらっしゃいますけど、きっと何人かは視力に異常がでたかも?!