橘曙覧

だいぶ前の新聞の切り抜きなのですが・・^^;
 
『うそいうな、ものほしがるな、だらけるな』
 
だそうです・・・。
 
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すいません。
 
私はうそつきました、たくさん物を欲しがりました、しょっちゅうだらけています・・。
 
(*´д`*)
 
この橘曙覧(たちばなのあけみ)という人は、知りませんでした。
 
橘曙覧 - Wikipedia で調べましたら、
 
 
彼の歌を編纂したもので『独楽吟』がある。
「たのしみは」で始まる一連の歌を集めたものである。1994年今上天皇皇后アメリカを訪問した折、ビル・クリントン大統領が歓迎の挨拶の中で、この中の歌のひとつを引用してスピーチをしたことで、その名と歌は再び脚光を浴びることになった。
 
たのしみは朝おきいでゝ昨日まで無りし花咲ける見る時
 
この気持ちはすごくよく分かります。
分かりやすい素直な歌で、国語力の乏しい私にもこのまま理解できて新鮮でした。
 
クリントンさんが、そんなに日本文化に詳しいとは思えないので、もちろんブレーンが選んだのでしょうが、
いい仕事しますね。
 
 
 
 
 
ちなみに、岩波文庫版『橘曙覧歌集』所収の「独楽吟」全52首は次のとおり。
 
Yahoo!の知恵袋に乗っていましたので、お借りします。
 
 
 
橘曙覧 「独楽吟」
 
たのしみは艸のいほりの莚敷ひとりこゝろを静めをるとき
 
たのしみはすびつのもとにうち倒れゆすり起すも知らで寐し時
 
たのしみは珍しき書人にかり始め一ひらひろげたる時
 
たのしみは紙をひろげてとる筆の思ひの外に能くかけし時
 
たのしみは百日ひねれど成らぬ謌のふとおもしろく出きぬる時
 
たのしみは妻子むつまじくうちつどひ頭ならべて物をくふ時
 
たのしみは物をかゝせて善き値惜みげもなく人のくれし時
 
たのしみは空暖かにうち晴し春秋の日に出でありく時
 
たのしみは朝おきいでゝ昨日まで無りし花咲ける見る時
 
たのしみは心にうかぶはかなごと思ひつゞけて煙艸すふとき
 
たのしみは意にかなふ山水のあたりしづかに見てありくとき
 
たのしみは尋常ならぬ書に画にうちひろげつゝ見もてゆく時
 
たのしみは常に見なれぬ鳥の来て軒遠からぬ樹に鳴しとき
 
たのしみはあき米櫃に米いでき今一月はよしといふとき
 
たのしみは物識人に稀にあひて古しへ今を語りあふとき
 
たのしみは門売りありく魚買て烹る鐺の香を鼻に嗅ぐ時
 
たのしみはまれに魚煮て児等皆がうましうましといひて食ふ時
 
たのしみはそゞろ読ゆく書の中に我とひとしき人をみし時
 
たのしみは雪ふるよさり酒の糟あぶりて食て火にあたる時
 
たのしみは書よみ倦るをりしもあれ声知る人の門たゝく時
 
たのしみは銭なくなりてわびをるに人の来りて銭くれし時
 
たのしみは世に解がたくする書の心をひとりさとり得し時
 
たのしみは炭さしすてゝおきし火の紅くなりきて湯の煮る時
 
たのしみは心をおかぬ友どちと笑ひかたりて腹をよるとき
 
たのしみは昼寝せしまに庭ぬらしふりたる雨をさめてしる時
 
たのしみは昼寝目さむる枕べにこと/\と湯の煮てある時
 
たのしみは湯わかし/\埋火を中にさし置て人とかたる時
 
たのしみはとぼしきまゝに人集め酒飲め物を食へといふ時
 
たのしみは客人えたる折しもあれ瓢に酒のありあへる時
 
たのしみは家内五人五たりが風だにひかでありあへる時
 
たのしみは機おりたてゝ新しきころもを縫て妻が着する時
 
たのしみは三人の児どもすく/\と大きくなれる姿みる時
 
たのしみは人も訪ひこず事もなく心をいれて書を見る時
 
たのしみは明日物くるといふ占を咲くともし火の花にみる時
 
たのしみはたのむをよびて門あけて物もて来つる使えし時
 
たのしみは木芽煮して大きなる饅頭を一つほゝばりしとき
 
たのしみはつねに好める焼豆腐うまく烹たてゝ食せけるとき
 
たのしみは小豆の飯の冷たるを茶漬てふ物になしてくふ時
 
たのしみはいやなる人の来たりしが長くもをらでかへりけるとき
 
たのしみは田づらに行しわらは等が耒鍬とりて帰りくる時
 
たのしみは衾かづきて物がたりいひをるうちに寝入たるとき
 
たのしみはわらは墨するかたはらに筆の運び思ひをる時
 
たのしみは好き筆をえて先水にひたしねぶりて試るとき
 
たのしみは庭にうゑたる春秋の花のさかりにあへる時々
 
たのしみはほしかりし物銭ぶくろうちかたむけてかひえたるとき
 
たのしみは神の御国の民として神の教をふかくおもふとき
 
たのしみは戎夷よろこぶ世の中に皇国忘れぬ人を見るとき
 
たのしみは鈴屋大人の後に生れその御諭をうくる思ふ時
 
たのしみは数ある書を辛くしてうつし竟つゝとぢて見るとき
 
たのしみは野寺山里日をくらしやどれといはれやどりける時
 
たのしみは野山のさとに人遇て我を見しりてあるじするとき
 
たのしみはふと見てほしくおもふ物辛くはかりて手にいれしとき
 
 
 
 
 
あらら、いやな人が早く帰ったのを喜んだり、お金がないときにお金をもらって喜んだり。。。、w
 
最後の歌、
物が欲しいのじゃないか!(^^;